日本の大学、大学院留学情報JPSS > ニュース/留学に役立つ情報 > 日本留学案内 > 外国人のための危機管理講座 > 「災害時、自分には何ができる?」
地震などの災害が発生した場合、また避難する際にもっとも重要なことは正確な情報を得ることです。被害の状況、どこへ避難したらいいのか、避難場所や避難所に何があるのか、どのように行動すればいいのかなど、パニックの中で正しい情報を得て適切に行動することは日本人でも難しいことです。それが外国人の場合、日本語に不自由であったり、日本の生活環境に慣れていなかったりすると、逃げ遅れたり避難場所や避難所での支援を受けられなかったりして、周囲から取り残される可能性が非常に高くなります。また、言葉が通じない日本人ばかりの中では非常にストレスを感じ、さらに災害に対する知識も乏しい状況下では想像以上の恐怖と不安を抱えることになるでしょう。
さて、そうした外国人をどのように助けることができるでしょうか。
地震などの大きな災害が起きた際、日本語がわからなくて困っている外国人を助けるために、各都道府県や自治体、国際交流協会などでは「通訳ボランティア」を組織しています。通訳ボランティアは主に次のような活動を行います。
通訳ボランティアは、語学の得意な日本人が外国人に対して支援するもの、、、だけではありません。日本で生活している外国人の中には、留学生、会社員、語学教師など、日本語が話せる方が大勢いらっしゃいます。それらの方々は、母語と日本語が話せるだけではなく、自国の文化や習慣にも精通しており、被災した外国人の気持ちを理解することができます。その点では、日本人の通訳ボランティアよりもはるかにスムーズにコミュニケーションが図れると言えます。ぜひその能力を支援者という形で役立ててみましょう。
東京都では被災した外国人の支援を行うため「防災語学ボランティア」を組織しています。
活動内容
1 都庁において、外国人災害時情報センター(災害発生時に東京都災害対策本部に設置される機関)が、災害に関する各種情報を多言語で提供することに協力します。
2 都や区市町村の依頼に基づき、日本語がわからない外国人被災者のために通訳・翻訳をします。
活動場所の例
(1) 避難所
(2) 地域の災害ボランティアセンター
(3) 都立病院・災害救急病院など各施設
3 防災訓練・東京都防災(語学)ボランティア研修会に参加し、スキルアップを図ります。
※ 都や区市町村が行う事業で通訳・翻訳者が必要なときには、平常時にも活動をお願いする場合があります。
ボランティアは随時募集しており、国籍は問いません。詳細はホームページで確認してください。
2008年6月14日に岩手・宮城内陸地震が発生した宮城県では、「災害時通訳ボランティア」を設置しています。
活動内容:被災地の避難所等に出向き、避難所スタッフの伝達事項の通訳・翻訳をしたり、外国籍県民の支援を行います。例えば次のようなことを通訳、説明します。
詳細はホームページで確認してください。
かつて阪神淡路大震災が発生した神戸市でも災害時通訳ボランティアを組織しています。
「災害時通訳ボランティア」は、地震や水害などの大規模災害が発生したときに、日本語で十分にコミュニケーションができない外国人に対して、避難所や区役所などで、通訳や翻訳などの支援活動をします。詳細はホームページより。
その他の地域の通訳ボランティアについても都道府県や自治体のホームページ、または窓口に直接問い合わせるなどして確認してみましょう。